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太陰太陽暦(こよみ) PDF

癸巳年(2013)

写真版
...「近在」はとりました。

壬辰年(2012)

近在写真版
...一部近在でないものもあります。

辛卯年(2011)

近在写真版
...一部近在でないものもあります。

庚寅年(2010)

近在写真版
中津川市近在の写真を載せました。
新古今集版
巻第一から第六、春夏秋冬歌から私の趣味で選びました。
出典は岩波文庫 新訂 新古今和歌集 佐佐木信綱校訂

太陰太陽暦の作り方

太陰太陽暦というのはいわゆる旧暦のことです。
わが国においては明治6年から西洋式の太陽暦(グレゴリオ暦)が公式に使われることとなり、それまで使われてきた太陰太陽暦は旧暦の地位に追いやられました。

月の満ち欠けの周期はおよそ29.5日ですから、太陰太陽暦のひと月は29日または30日になります。
12ヶ月の合計は354日(29.5×12)、太陽暦の一年に11日ほど足りません。そのため数年に一度13ヶ月となる年を設け調整を行うわけですが、この調整の仕方を知りたいと思いました。

(1) 二十四節気の日付を調べる

二十四節気とは太陽暦の1年を24に等分した節目にあたるもので、冬至、夏至、春分、秋分、大寒、啓蟄...などがあります。
ただし、毎年同じ日付になるわけではありません。実は私は気がつかなかったのですが、国民の祝日である春分の日も3月21日であったり20日であったりします。この日付の策定には複雑な問題が絡み合っており自力で算出するのはあきらめ、国立天文台のサイトから拝借しました。
前年の冬至から翌年の春分まで調べておきます。

こちらの二十四節気は太陽黄経で定義されているようです。0度の春分から15度刻み、360度で春分に還ります。
太陽黄経も時間も連続量ですから、ある特定の角度になるのはy年m月d日hh時mm分ss.ssssssss・・・(以下略)秒です。
したがって理屈っぽく言えば、春分の場合、太陽黄経が0度になる日時を含む日を春分とする...以下同様。

二十四節気のうち二至二分(冬至、夏至、春分、秋分)を含む十二の節目を、より重要なものとして中気と名付けています。
中気でないものはただの節気です。中気と節気は交互に現れます。
(中気も二十四節気のメンバーですからおかしな言い方だとは思います。)

※ 1年は平均365.24219・・・日ですが太陽黄経を基にすれば360度です。どちらを24等分するかで二十四節気の日付は異なります。
時間の進み方と角度の進み方が正比例の関係にないからなのですが、どれくらい違うかがWikipediaの「平気法」のページにありました。
分子に1年の日数をもってくるやり方を平気法、国立天文台のように1周分の度数をもってくるのを定気法というそうです。

(2) 新月の日付を調べる

(1)が太陰太陽暦の「太陽」情報であるのに対し、こちらは「太陰」情報です。

これも自力算出はあきらめて海上保安庁海洋情報部のサイトで調べました。もちろん国立天文台にも同様のページがあります。
調べる範囲は、前年冬至の直前の新月から翌年春分の直後の新月まで。

ところで新月は朔といいますが、北風を朔風と言うのは、漢字の国では遠い昔に冬至を年の始まりとしていた名残ではなかろうかと勝手に想像しています。

(3) 「太陰」「太陽」情報をエクセルに書き出す

何かと便利なエクセルを使います。
今年(2010年)は閏月が入らないので説明のし甲斐がありません。2009年の太陰太陽暦をこしらえることにします。

薄黄色が二十四節気、薄緑が新月(朔)です。見出しの「名」は、二十四節気と朔をカテゴライズする適当な言葉が見つからなかったので苦し紛れにつけました。

(4) 日付でソートする

薄緑が月の初めですね。この表示のための色分けでした。

(5) 二至二分の月は決まっている

春分は2月(如月)、夏至は5月(皐月)、秋分は8月(葉月)、冬至は11月(霜月)とするのがルールです。

(6) わかる分だけ順番に月を割り振る

二至二分の月々の間に朔が2つという所は問題なく月を定められます。
2月(如月)と5月(皐月)の間には3/27、4/25(太陽暦)と2つの朔がありますから、それぞれ3月(弥生)、4月(卯月)の朔日に割り振ることができます。

5月(皐月)と8月(葉月)の間には朔が3つあり、順番に割り振るには月番号が足りません。閏月を挿入する必要があります。

(7) 中気を含まない月を閏月とする

5月(皐月)の直後の月が中気を含まず後のふた月は中気を含んでいます。
したがって閏月は皐月の後ろ、すなわち閏皐月ということになります。

(8) すべての月が決定 正月も

西暦2009年1月26日が旧暦元旦、2010年2月13日(翌元旦の前日)が大晦日というわけです。

積み残したこと

ここまでの説明をご覧になって、たまたまうまくいっているだけだという印象をお持ちの方もみえるのではないでしょうか。
私自身も、たいていの年はこれで間に合うとしても「たまたま」との思いが残ります。

今回は閏月挿入候補となる二至二分区間がひとつだけでしたが、2つあったらどうするのか、ひょっとしたら起こりえないことなのかもしれませんが、私にはわかりません。

また、閏月を挿入すべき二至二分区間において、中気を含まない月が2つあったらどうするか。起こりえない事態なのか対処法があるのか、これも積み残した課題です。

さらに、二至二分区間に朔がひとつしかないという事態は起こりえないのかという疑問もあります。

2033年問題というのがあるそうです。上記のやり方では暦が作れない事態が起こるらしいのですが、2033年前後の二十四節気と新月の日付情報を得られたら試してみたいと考えています。

(補足) 漢風年号、還暦のこと 読み方のこと

十干と十二支の組み合わせで年号を表すのですが、組み合わせの数は10×12=120なのにどうして還暦は60なのかずっと不思議に思っていました。
十二支が年ごとにひとつ進むのと同じく十干もひとつ進むということに考えが及ばなかったのです。
つまり、組み合わせの数ではなく、最小公倍数を採るべきですから60が還暦で何の問題もない。 ちょっと調べて考えればわかることなのに、ずぼらをしていたわけです。

何となく難しそうで敬遠していた漢風年号ですが、「かのえ」とか「つちのと」といった和風の読み方も遠ざける要因になっておりました。
今回太陰太陽暦を作るにあたり年号の付け方を調べているうちに、どうしてこう読むのかがわかりました。
読み方の暗記法をご紹介します。(日本史の受験講座みたいですが...)

十干
甲乙丙丁戊己庚辛壬癸(こうおつへいていぼきこうしんじんき)
五行
木火土金水(もっかどごんすい)
陰陽
兄弟(えと)

十干、五行、陰陽を丸暗記します。十干、五行については括弧で括った読みを利用すると覚えやすいと思います。
十干は「こう」「き」がそれぞれ二つありますから注意してください。
また、ここでは陰陽に「兄」「弟」を当てていますが、「女」「男」を当てたり「月」「太陽」を当てたりもしますので固定ではありません。

五行、陰陽を組み合わせて五行陰陽表を作ります。人口に膾炙する陰陽五行ではなく五行陰陽と言うのは、五行・陰陽の順で組み合わせを列挙したものだからです。
和風の読みを添えましたが、「金」の読みがちょっと苦しいですね。
兄を「え」、弟を「と」と読むのも昔のことで現代ではありませんが、こちらは納得しやすいと思います。
ちなみに、十二支を「えと」と読むのはこの兄弟からきているとの話を聞いたことがあります。
それから、水は旧かな遣いでは「みづ」ということです。

五行陰陽あわせて和風読み
木の兄きのえ
木の弟きのと
火の兄ひのえ
火の弟ひのと
土の兄つちのえ
土の弟つちのと
金の兄かのえ
金の弟かのと
水の兄みづのえ
水の弟みづのと

この10個の五行陰陽に十干を甲乙丙丁...の順に割り当てます。

五行陰陽あわせて和風読み十干
木の兄きのえ
木の弟きのと
火の兄ひのえ
火の弟ひのと
土の兄つちのえ
土の弟つちのと
金の兄かのえ
金の弟かのと
水の兄みづのえ
水の弟みづのと

甲を「きのえ」と読むようになったいきさつがおわかりいただけたかと思います。
それにしてもなんと素朴な。ちょっと感動いたしました。

(作 嶋崎誠)

【参考サイト・文献】
北海道大学情報基盤センター(ページ名不明 トップページからの入り方はわかりません)
国立天文台天文情報センター 暦計算室
【改訂履歴】
2010/2/8
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